こんにちは。chikoです。
あなたは、生きづらさを感じたことはありますか?
生きづらさを感じながら生きている人であれば、一度は出会ったことがあるであろう”HSP”という言葉。私はHSPの存在を知った時、やっと生きづらさへの対策が立てられると、ほっとしたのを覚えています。
今回は、私自身が理解したHSPについて、一側面ではありますが簡単にまとめてみようと思います。
生きづらさを感じたことはありますか?【HSPの特徴を知って楽になる】
HSP(Highly Sensitive Person)は非常に敏感な人
- 1996年、アメリカの精神分析医で学者のエレイン・アーロン氏が提唱
- 人をとても敏感なタイプ(HSP)とタフなタイプの2つに分けた
- HSPは病気ではない
- HSPは生まれ持った気質である
- 世の中の5人に1人がHSPだといわれている
HSPと不調との関係
アーロン博士によると、HSPはストレスをきっかけとして、さまざまな病気にかかりやすいと言われています。生まれつき敏感な人がストレスを抱え続けると、人より体を壊しやすい上、不思議な体験をしやすくなるとされています。
HSPが不調に陥る原因
- 音や光、食べ物、環境などに敏感
- 人のエネルギーに敏感すぎて、人の不調に影響されてしまう
- 幼少期の家庭環境で負ったトラウマが、脳や神経に影響する
1や2についてはイメージしやすいですが、3は具体的にどのようなことなのでしょうか。
敏感さを作るのは、遺伝が半分、環境が半分だといいます。そのため、厳しい家庭環境に育つと敏感さが増すのだそうです。厳しい家庭環境とは、過保護/過干渉、厳しいしつけ、身体的/心理的虐待、家庭内不和などが絶えない環境です。
子供が安心を感じられず、慢性的なストレスにさらされることで、不安や恐怖、過剰な緊張からノルアドレナリン、コルチゾールが放出され続け、精神疾患や身体疾患に陥ってしまうのです。
また、精神的ストレスに長くさらされていると、脳内の早期警戒システムが過剰に働き、ごくわずかな刺激にも反応してしまう高感度性を獲得するといいます。
私が初めて読んだHSPに関する本は、「敏感すぎて困っている自分の対処法」です。その説明の中に、共感できるポイントが多くありました。
幼い頃から過度な緊張が続いているため、ホルモン分泌の乱れが起きやすく、これが不調の原因となります。長年の癖のようなものですが、気づけば癖は変えられます。
こうした子供は、親の要望を汲み取らないと大変な目にあうので、自然と他人の望みを敏感に感じ取り、それをかなえようとする癖を身につけてしまいます。
他人の要求は簡単に断れませんし、勇気を持って断れたとしても、どこか罪悪感が残ります。また、自分らしい生き方をしたい、人生を変えたい、と思っても、自分の気持ちに嘘をついて、周囲の期待やあてがわれた役割から抜け出せません。
驚いたことに、こうした他人軸な生き方が、病気につながるのです。その理由は、自分の気持ちを押さえ込むと、心にも体にも悪影響を及ぼすからです。
さらに、過保護や過干渉の親の元で育った子供は、個人領域を侵略されるため、境界が薄くモロいのが特徴です。だから、肉親以外でも他人との不健全な融合が起きたり、他人の不安を自動的に取り込んで不安になったりするのです。
敏感すぎる人は他人のエネルギーにも敏感で、人の気持ちに振り回されてしまうことがあることがわかっています。
本書にも書かれていますが、病気だと思っていたのが、実は他人の影響である可能性もあるといいます。他人に影響されやすいことが原因なのかもしれません。病院に行っても薬を飲んでも治らない不調は、病気ではなく気質からくる不調である可能性が高いのです。
その不調を解消するヒントについては、ぜひご紹介した本を読んで実践してみていただければと思います。何冊か読んだHSPの本の中でも、オススメの一冊です。
HSPが生きやすくなるヒント
イルサ・セン氏は、その著書の中でHSPの特徴について、前向きな点を指摘していました。
- 敏感さが弱点となるか長所となるか決定づけるのに、環境や育て方が重要
- 環境が整っていない状況下では困難に見舞われるが、適切な環境下では、HSPでない人たちよりも、その環境を楽しめることが研究で裏づけられている
- 繊細であることや敏感すぎることは、必ずしも制約になるだけではない。新たな可能性をもたらす
HSPの能力
また、イルサ・セン氏はHSPのポジティブな側面として、下記の能力を挙げています。
- 一度に多くの情報を吸収できる
- 音やにおいなどの微細な違いも察知できる
- ゆっくり、深く多角的に考えられる
- とても慎重で、危機管理能力が高い
- 共感力が高く、気配り上手
- 誠実で、責任感がある
- 想像力が豊かで、内的生活が充実している
ここまで見ると、HSPの傾向がありがならも、そのすべては当てはまらないという方もいらっしゃるかもしれません。どうやらHSPの中に、他にも分類があるようです。
HSPの他の分類について
外交的なHSP
HSPの70%が内向的、30%が外交的だと言われています。
外交的なHSPは、ディープな内的世界を持つと同時に、社会的な外向性をも兼ね備えており、大勢のグループでいる方が心地よいと感じるそうです。
しかし、外交的なHSPは、自分の限界以上に社交的であろうとするため、フラストレーションが大きくなります。
刺激を求めるタイプのHSP
すぐに退屈を感じてしまい、何か行動すると、そのせいで刺激を過度に受けてしまいます。
同じことの繰り返しに飽きてしまうので、ルーティーン・ワークが続くと落ち着きを失うという特徴もあります。また、過度に刺激を受けやすいのにもかかわらず、新たな刺激を求め、疲弊してしまいます。
バランスを保つのが非常に難しく、それは片足でアクセルを踏み、もう一方の足でブレーキを踏むのに似ています。
参考情報
HSP診断
あなたはHSPでしょうか?
興味のある方は、アーロン博士のセルフテストでチェックしてみてください。
- HSP(Highly Sensitive Person)
- HSS(High Sensation Seeking) ※HSSのセルフテストは英語です。
参考書籍
今回、イルサ・セン氏の書籍を参考にさせていただきました。
HSPが持つ能力についての詳細の他、抱えやすい心の問題や、周囲の人との付き合い方、自分自身との付き合い方などについて書かれています。
HSPについてもっと知りたい方、理解を深めたい方は、ぜひこちらを読んでみてください。